「旅人、寄留者として④」ペテロの手紙第一 講解 第28回

岡崎ホープチャペル発行の週報(2026.2.15)より
聖書箇所:ペテロの手紙 第一 2章 11-12節

11 愛する者たち、私は勧ます。あなたがたは旅人、寄留者なのですから、たましいに戦いを挑む肉の欲を避けなさい。
12 異邦人の中にあって立派にふるまいなさい。そうすれば、彼らがあなたがたを悪人呼ばわりしていても、あなたがたの立派な行いを目にして、神の訪れの日に神をあがめるようになります。

異邦人の中にあって立派にふるまう

 「神の民としてどう生きるか」において大切なこととして、ペテロは二つの事実と二つの勧めを記しています。先週はひとつめの勧め「肉の欲を避ける」でしたが、今週は二つめの勧め、12節にある「異邦人の中にあって立派にふるまうこと」です。

ここでいう「異邦人」とは、 クリスチャンでない人たちのことです。新約聖書の時代は、ギリシアの文化であるヘレニズム文化でした。それは、人間を中心とした偶像礼拝の文化です。ちょうど今は平和の祭典としてのオリンピックが開催されていますが、古代オリンピックの始まりはゼウス神に捧げる宗教行為でした。後に人間中心主義であるヘレニズム文化へと変質していき、いかに人間が優れているかを競い合うという、人間中心の文化が現代にも続いています。

御霊の中に住む

特にこの手紙を宛てた、ヘレニズム文化に生きていた人々にとって、 キリストの福音は理解しがたいものでした。 クリスチャンはギリシアの神々の礼拝や伝統的な祭りには参加しないことで非難され、社会に同化しない者たちだと悪く言われました。 そのような彼らをペテロは励ましたのです。ヘレニズム文化の中で、神中心の神の民とされた御国の文化に生きるようにと励まし勧めたのです。

12節にある「立派にふるまいなさい」と訳されたこの言葉は、文字通りの振る舞いや行動、生活態度を指しますが、その語源は、「真ん中に向きを変える」「真ん中に住む」という意味からきています。「真ん中」とは、神とのかかわり、いのちである「霊」です。御霊の中に住むことが、クリスチャンを知らない人たちの中で立派に生きることなのです。

ペテロの二つの勧めは、肉の欲を避けること、神を知らない人々の中でもこの世の人のようではなく、神の国の住人として、神を中心として生きていくようにと勧めました。そうすれば、再び主が来られる日に、神を知らない人々も主が真実なお方であることを知り、主をあがめるようになるのです。