バビロン捕囚とエルサレム陥落 旧約人物伝 第37回

旧約聖書 人物伝 第37回(2018.03.04)

第一次捕囚・・B.C. 605

バビロニヤ帝国による最初の南王国ユダの捕囚は、ユダの王エホヤキムの第3年(前605年)に始まった(ダニ1章1節、Ⅱ歴代誌36章)。
南ユダはバビロンの属国となった。
エルサレムはバビロンの王子ネブカデネザルによって占領されかけたが、王子は戴冠のためにバビロンに戻ることになった。
このときネブカデネザルは、ユダの王族のダニエルら有能な者たちを人質にして連れ帰った。
3年後にエジプトの援助によって南ユダは独立を取り戻したが、さらに3年後、再びネブカデネザル率いる軍がエルサレムに攻め上った。

第二次捕囚・・B.C. 597 (これを第一次捕囚とすることも多い)

南ユダのエホヤキムの死後、エホヤキンが王位につくが、バビロンの王ネブカデネザルとその軍隊によってエルサレムは包囲攻撃にあい、エホヤキンは投降(Ⅱ列王記24章12~17節、エレミヤ27章16節~)。
その結果ユダ王国の上層階級(王エホヤキン、家族、軍人、職人)の1万人がバビロンに連れ去られたうえ、神殿と王宮の財産のすべても奪われた。
ネブカデネザル王はエホヤキンに代わりゼデキヤをユダの傀儡王とした(11年間)。
この間に預言者エレミヤが活躍。

ゼデキヤ即位の二年後(BC.595)に、バビロンで反乱が起きた。
捕囚民から偽預言者が出て、バビロンの滅亡が近いと同胞をあおったのだ。
彼はバビロン当局に逮捕され処刑。
その知らせを聞いたエレミヤはバビロンにいる同胞に偽預言者の煽動に乗らないように警告の手紙を送った。
主による解放と回復の時は、「70年」が満ちてから来るので、それまで捕囚地において平静にして主を待ち望むようにと(エレミヤ書29章に詳細)。

このようなエレミヤの言動は、ゼデキヤ王の下にいた熱狂的な親エジプト派の憎しみを買うこととなった。

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