「イエスさまの最後(エクソドス)」ルカの黙想:学び第18回

岡崎ホープチャペル発行の週報(2023.6.11)より
聖書箇所：ルカの福音書 9章28節〜36節

ルカの福音書9章に入り、イエスさまは急に弟子たちを村々に遣わしました。そして、今まではイエスさま自ら行っていたしるしや神の国を宣べ伝える働きを弟子たちにさせていきます。五千人の給食もその一つです。そしてここにきて初めて、イエスさま自らご自身の受難と復活の予告を語られます。その後で、このイエスさまの変貌山の出来事が起こります。受難の予告は弟子たちを混乱させましたが、変貌山の出来事は彼らには忘れることのできない体験となりました。イエスさまがモーセとエリヤと話しておられたご自身の最後、つまり十字架の「エクソドス(脱出)」から３つのことを学んでみたいと思います。

その①「出エジプト」奴隷からの解放。

出エジプトは、神さまがエジプトで奴隷だったイスラエルの民を救い出された出来事であります。同じようにイエスさまによって、罪の奴隷だった私たちも救いの道が開かれます。イエスさまの十字架により、奴隷だった私たちが神の国を形成するものとされています。

その②「新しい契約」律法からの解放。

旧約の「律法」と「預言者」の代表であるモーセとエリヤがイエスさまと話している光景は、旧約の律法と預言がイエスさまによって完全に成就されていることを示す象徴的な場面でした。律法と預言者の時代は終わり、神の御子イエスさまの恵みにより新しい契約が開かれたのです。誰でもイエスさまを信じるすべての人に、永遠のいのちが与えられる新しい契約の時代になったのです。

その③「来臨の姿」肉のからだからの解放。

イエスさまの「最後」は、終わりではありません。イエスさまの十字架は、誰も閉じることのない救いの門が開かれたことであり、新しい出発であります。イエスさまと共に歩むとき、栄光から栄光へと主と同じ姿に変えられていきます。それは究極的には、イエスさまが再臨される時に完成します。地上での私たちの人生は、神さまのうちに隠されています。しかしイエスさまが来られるとき、私たちの本当の姿が、いのちが始まるのです。ハレルヤ！