「髪の毛一本も失われない」ルカの黙想:学び第46回

岡崎ホープチャペル発行の週報(2024.1.7)より
聖書箇所:ルカの福音書 21章 5節〜19節

ヘロデが再建している見た目には美しい神殿を眺めて、イエスさまは言われました。
「あなたがたが見ているこれらの物ですが、どの石も崩されずに、ほかの石の上に残ることのない日が、やって来ます。」
ルカの福音書 21章 6節

ヨセフスの「ユダヤ戦記」には

きらびやかな当時の神殿の姿は、人々の心を奪うのに十分だったと記録されています。金でおおわれ、朝日で照らされるとまばやく輝く様子は、人々の目を釘づけにし、人々の心を虜にしたことでしょう。しかしイエスさまは、これらの石はやがてすべて崩れ去ってしまうと言うのです。目の前の光景がいつまでも当たり前にあるだろうと思っていた人々には、この美しい神殿が崩れる時が来るなど想像できなかったのでしょう。しかし実際にこの荘厳な神殿はイエスさま言われた通り、約40年後のA.D.70年に壊されてしまいます。この世の繁栄も、称賛もそれらはみな草のようで、はかなく、いつかはしおれ枯れます。この世の基準も、価値観も明日にはどのように変わるのか分かりません。私たちの見える世界は常に移り変わり、塗り替えられていきます。しかし、神さまのことばはとこしえに変わることがありません。時代が変わり、風景が変わり、世の常識が変わっても、とこしえに変わることのない基準の上に立つなら、私たちの生き方にどれほどの変革をもたらすでしょうか。朽ちていく物に執着せず、いつまでも残るもののために生きることを知るなら、私たちの行動は変えられていきます。

そのイエスさまのことばに彼らは敏感に反応し、質問します。

「先生、それでは、いつ、そのようなことが起こるのですか。それが起こるときのしるしは、どのようなものですか。」

 
マタイの24章を見ると、その質問の内容がより詳しく分かります。

①エルサレム崩壊はいつ起こるのか。
②イエスさまが来られる再臨のしるしは。
③世の終わりのしるしはどのようなものですかと。

それらの質問にイエスさまは答えていかれますが、その解釈には知恵が必要です。でもここで私が注目したいのは、迫害があり、裏切りがあり、殉教の死を遂げる者もいる。「しかし、あなたがたの髪の毛一本も失われることはありません。」とイエスさまは言われます。厳しい迫害の中、手足を失う者もいたでしょう。殉教する者もいました。しかし、イエスさまは弟子たちに確信と励ましを与えられます。あなたたちには、神さまの絶対的な守りと祝福がある。それは上から注がれる霊的な守りと祝福、希望です。イエスさまに信頼する者は失望することがない。イエスさまに対する信仰が失われることない。わたしが髪の毛一本の信仰さえも与えるからと励ましてくださいます。忍耐する信仰もイエスさまが与えてくれます。あなたにはすでに永遠のいのちの約束がある。死んでも、生きる!私たちの主への告白が、救いの証と変えられていくのです。ハレルヤ!

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