岡崎ホープチャペル発行の週報(2023.5.28)より
聖書箇所:ルカの福音書 8章40節〜56節
ずっと苦しんだ女性と、イエスさまの救いの計画
ここで登場する会堂管理者というのは、単なる建物を管理する者ではなく、そこで行われる礼拝を導く霊的な指導者でもありました。そんな父の寵愛の中で育ってきた12歳になる少女が死にかけている。そして次に登場するのは、十二年間長血をわずらっている女性です。人々から除け者にされ、ユダヤ人のコミュニティーから汚れていると疎外されてきた者です。寵愛されて生まれ育ってきた少女の12年間と、ずっと苦しみ誰にも愛されることのない12年間を過ごしてきた1人の女性。そこに現されるイエスさまの救いの計画を見ていきたい。
イエスさまに近づこうと押し合い、押し合いの中でまっすぐイエスさまのもとへ行く女性がいます。彼女は信仰をもってイエスさまに触りました。イエスさまもそのことを察知され、その確信をもって自分に触れた信仰者を探されます。しかし彼女は人々の前でも、イエスさまの前でも隠れています。でもイエスさまはその信仰を明らかにすることを望まれました。
ローマ人への手紙 10章10節~11節
イエスさまの呼びかけに、もう「隠しきれない」と認めて、彼女はイエスさまの前に進み出て告白します。イエスさまは、その信仰と告白を祝福されました。律法によると、彼女に触れた者は汚されるとありますが、しかし逆に、彼女はイエスさまに触れることで癒されて、きよめられました。
「恐れないで、ただ信じなさい。」
そうこうしていると、会堂管理者ヤイロの娘が死んでしまったとの連絡が入ります。しかし、ここにも信仰が試されます。ヤイロへのイエスさまの言葉は「恐れないで、ただ信じなさい。」でした。最愛の娘が亡くなったのですから当然心が乱れ、悲しみが心を襲います。しかし、イエスさまは恐れることをやめるように言われます。そして、娘のところへ行き、彼女を生き返らせます。
このストーリーには、神さまの隠されたマスタープランがあるように思えます。十二という数は、神さまの選びを象徴しているとともに、それは神さまの統治も示しています。ここから見えてくる神さまの計画の中に、十二年父の寵愛を受けてきたヤイロの娘は、神の民として選ばれたユダヤ人の救いに通じるのではないか、そして十二年長血の女は、約束の外にいる汚れた異邦人の救いに通じるようにも思えます。そして、イエスさまがユダヤ人を救おうとされるのですが、その前に異邦人の救いが入りました。神さまの変わらないマスタープランは、すべての人が救われることです。きょう、救いが開かれていることに感謝しましょう。ハレルヤ!