信望愛(Okazaki Hope Chapel Monthly Bulletin)2023年12月号より
「闇の中を歩んでいた民は大きな光を見る。死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が輝く。」
イザヤ書 9:2
クリスマスの中心的なテーマ、メシア到来の主題は、闇に光が輝くという希望です。ここで言う「闇の中を歩んでいた民」「死の陰の地に住んでいた者たち」とは、BC734年~732年にアッシリア帝国に支配されていたガリラヤの人たちのことです。
当時アッシリアによる占領によって受けた圧制、異邦人による略奪と混血の中で、そこに住み続けなければならない辛さが「死の影の谷」と表現されています。そのような死の陰の地で、彼らが求めたものが「救い」です。イザヤによって語られたその「救い」は、メシアへの希望でした。
人々はこの闇から抜け出そうと努力し、もがきますが、その闇から抜け出すことができません。何度も神さまに立ち返ろうとしますが、気がつくとまた自分勝手に生きることを選び、闇の中を歩んでしまいます。それが、すべての人の内にある罪の問題です。的から外れて生きているので、なかなか希望が見えません。
その罪の縛りから救うために来られたのが、クリスマスストーリーの中心イエス・キリストです。
私たちは「闇の中に光が輝く」と聞くと、暗いトンネルの中で遠くにある光を見ているようなイメージが湧きます。何か今の状況、困難の中で遠くにある希望を見てもがいている様な、その光が見える時と見えない時があって、見えなくなるとまた真っ暗になって希望が持てなくなる。
しかし聖書は「死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が輝く」と言うのです。遠くではなく、あなたの上に光が輝くのです。闇の中を、遠くにある光を見て歩むのではなく、闇の中でも光を放ちながら歩むのです。大きな光の中で(神さまの臨在の中で)、平安をもって一歩一歩進むことが出来るのです。
イエスさまがその光であり、みことばは、その足のともしびです。それが聖書が言う希望です。
たとえあなたが今、敗北者のように感じていても、イエス・キリストを救い主として受け入れるとき、あなたの上には大いなる光が照り輝きます。光から背を向けて生きてきた歩みから、光と共に歩む人生へと変えられていきます。
Merry Christmas!
あなたの内に、この恵みが届けられますように。
牧師 佐藤耕二