「荒野から上って来るひとはだれ」雅歌の学び 第9回

岡崎ホープチャペル発行の週報(2019.11.10)より
雅歌の学び 第9回
聖書箇所:雅歌 3章6節~11節

「没薬や乳香、貿易商人のあらゆる香料の粉末をくゆらして、煙の柱のように荒野から上って来るひとはだれ。」3章6節

雅歌書を通して私たちは、花婿と花嫁の愛の関係を学んでいます。
そして、それは花婿との婚姻のために整えられていく花嫁の姿でもあります。
3章から婚礼の行列の幻へと進んでいきます。
いよいよ花嫁の準備が整えられていきます。
6節、王との婚礼のため花婿のもとに「みこし」に乗って荒野から上って来るこの「ひとはだれ」なのか。
この「ひと」とは指示代名詞の女性形です。
新共同訳では「おとめ」と訳しています。
ここでは「花嫁」として解釈します。
花嫁が「荒野から上って来る」のです。

①荒野とは、花嫁の整えのために神が備えられた場所です。
聖書で象徴する「荒野」(「ミドゥバール」מִדְבָּר)は、神の民が整えられるために、神が備えられる場所です。
飢え渇き、満たされる場所。自分の弱さを知り、神の強さを知る場所。試練と安息を体験する場所、それが荒野です。
なぜなら、荒野は神のみことばによってのみ養われる場所だからです。
その目的は神の民たちに「神のことばによってのみ生きる」ことを教えるためでした。

②柱のような香の煙。
花嫁は、あらゆる香料の煙をくゆらせて、垂直に上る柱のような煙をたずさえて上ってきます。
この香の煙こそ、私たちの祈りの香です。
聖書では、香のけむりは神さまにささげられる香りです。
聖所の中にも、神さまの臨在の一番近くにこの香の壇があります。

「私の祈りが、御前への香として、私が手を上げることが、夕べのささげ物として立ち上りますように。」詩篇141篇2節

「彼が巻き物を受け取ったとき、四つの生き物と二十四人の長老は、おのおの、立琴と、香のいっぱい入った金の鉢とを持って、小羊の前にひれ伏した。この香は聖徒たちの祈りである。」ヨハネの黙示録5章8節

③花嫁がかぶる冠。11節。
荒野を通り、霊的訓練を受ける花嫁の頭には冠が授けられます。
花嫁がかぶる王冠です。教会がかぶるべき朽ちることのない王冠です。
教会がイエスさまから与えられた王冠をかぶるです。
そして神の御座の前に出るとき、花嫁は冠を投げ出して、ただ主を礼拝するのです。
天での礼拝が、この地にも、私たちの礼拝でも完成されますように。

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