信望愛(Okazaki Hope Chapel Monthly Bulletin)2022年6月号より
「すると、その地の民はユダの民の気力を失わせようとし、脅して建てさせないようにした。」
エズラ記 4:4
このコラムを通してエズラ記を開いている皆さん、1回は読み通せたでしょうか。ぎくりとしている方は、ぜひ時間をとって聖書を開きましょう。
3章にて神殿再建が無事スタートし、神さまへの賛美と悔い改めの叫び声が響き渡ったところでした。4章に入ると、工事が再び中止してしまいます。1節「ユダとベニヤミンの敵たちは、捕囚から帰って来た人々がイスラエルの神、主のために宮を建てていると聞いて」とあります。神殿を作っているという噂を耳にしたのか、一緒に建てたいと言います。その提案に3節で「私たちの神のために宮を建てることは、あなたがたにではなく、私たちに属する事柄です。」と丁寧にお断りをしています。断られた彼らは、工事が進まないように王の権利を利用してまで邪魔をし始めます。4節「ユダの民の気力を失わせようとし、脅して建てさせないようにした」のです。
「気力」があるとなんとかなることが多いと思いませんか(神さまに頼ることが大前提ですが)。この世は、私たちの気力がなくなるように仕向けてくることがあります。
不安や恐れが入ってくると私たちの賜物は最大限に用いられなくなります。再建チームはそのような状態になってしまいました。また、彼らはあの悲劇(着工時の妨害事件)がまた襲ってくるのかと怯えてしまったのではないでしょうか。見て見ぬふりをしていたことなどを、きちんと神さまとの関係の中で解決していなかったのでしょうか。
さらに5節で敵は再建チームを買収しています。「この計画をつぶそうとした」とあります。これはサタンの願いです。捕囚から帰ってきたイスラエルの民が神さまとの関係を回復することを妨害したいのです。そして天の父との関係が失われている人々が、イエスさまの十字架を通して永遠のいのちをいただくという神さまのご計画を、どうにかして止めたいと活動しているのが彼らです。恐れてはいけませんが舐めてもいけません。油断は大敵です。
私たちは歴史書を読んでいるときに、あ~まただ、残念だ…で終わりではありません。希望を持って読むことができます。どんなに邪魔をされても、失意の中でも、神さまのご計画は必ず成就するからです。エズラ記の場合は神殿が建て直されること、神さまとイスラエルの民との関係が回復することです。では私たちがいただいている神さまのご計画は何でしょうか。思い巡らすときとなりますように。そして、気力を奪われないように、希望を持って歩みましょう。
伝道師 深谷さおり