ヨシヤ王の生み出した預言者 旧約人物伝 第40回

旧約聖書 人物伝 第40回(2018.03.25)

ヨシヤ王が治めていた約34年間に、やがてバビロン捕囚前と捕囚期に用いられる旧約聖書における三大預言者―エレミヤ、ダニエル、エゼキエル―が育っていた。
エレミヤが召命を受けたのは、ヨシヤ王の改革翌年(B.C 627)。

エレミヤ

ユダのバビロン捕囚前に遣わされ、民に悔い改めと従順を説いた。
彼の預言場所はエルサレムで、後に、不従順な民によってエジプトに連れて行かれる。
エレミヤが「涙の預言者」と言われるのは、ヨシヤ王が主の律法を恐れ、悔い改めによって国を一掃したように、悔い改めの涙を持って預言したからである。
エレミヤのヨシヤ王による影響は否定できない。

ダニエル

 
主を恐れる姿勢はダニエルにも受け継がれた。
ダニエルは、ヨシヤ王の時代にユダの貴族の息子として生まれ育った。
「王族か貴族」(ダニ1:3)の家系として、両親と共に、ヨシヤ王との個人的な交わりを持ったようだ。
ヨシヤの主への情熱、実行力に触れることで、若いダニエルは純粋な信仰に燃え、義のために立ち上がる改革者的精神を学んだに違いない。

後に、バビロン帝国の王たちの前でダニエルが取った毅然とした信仰姿勢は、ヨシヤ王の改革精神に類似するものがある。
ダニエルは、ユダの王エホヤキムの治世第3年(BC.605年)に、バビロンの王ネブカデネザルがエルサレムを包囲した折に、王族・貴族らとバビロンに連れていかれた(ダニエル1:1~3)。
その後一生涯、ダニエルはバビロンの地で過ごした。

エゼキエル

祭司の家系に生まれた(エゼキエル1:3)が、ダニエルの数年後、つまり、BC.597年に第一次捕囚の民と共にバビロンに連れて行かれた。
ダニエルはバビロンの王宮で仕えたが、エゼキエルはケバル川の捕囚の民の間で仕えた。
彼はダニエルとも親交があったようである。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする